最近、SNSやニュースで「NISA貧乏」という言葉を耳にすることが増えました。新NISA(少額投資非課税制度)が始まってから、将来への不安から投資を始める人が急増していますが、一方で日々の生活が苦しくなっては本末転倒ですよね。先日、片山さつき金融担当相もこの問題に触れ、「積み立て自体が目的化することは意図していない」との見解を示しました。
このニュースの要約をすると、政府としては「国民が資産形成を行うこと」を推奨しているものの、無理な投資によって現在の生活水準が著しく下がることは望んでいない、という内容です。新NISAの枠を埋めることに必死になりすぎて、本来の目的である「将来を豊かにすること」を忘れ、今を犠牲にしてしまう。そんな「積み立ての目的化」に対して、金融相が改めて警鐘を鳴らした形です。
このニュースを見て僕が思ったのは、「ようやくこの議論が公の場でなされたか」という安堵感です。投資の世界では「早く、多く積み立てたほうが有利」という理論が語られがちですが、それはあくまで「余剰資金」がある人の話。今の日本で、物価高に苦しみながら毎月数万円を捻出するのがどれほど大変か、そこが抜け落ちていた気がします。数字上の資産が増えても、心が枯れてしまっては意味がないですよね。
僕は今、17年続けた自営業を終えて、アルバイトをしながら人生をリスタートさせている最中です。時給で働く生活の中で、1,000円を稼ぐことの重みを毎日噛み締めています。だからこそ、新NISAの口座に回す「1万円」が、どれほど貴重なものかも痛いほど分かります。
かつての僕なら、見栄を張って無理な金額を設定していたかもしれません。でも今は違います。「今月は急な出費があったから、設定を少し下げよう」と柔軟に考えるようにしています。バイト帰りにコンビニで買う1本の飲み物を我慢してまで投資に回す……。そんな極端な節約は、長くは続かないことを自営業時代の浮き沈みで学びました。
今後の考察ですが、この「NISA貧乏」という言葉は、今後さらにリアルな問題として浮き彫りになってくるでしょう。相場が良い時はいいのですが、一度大きな暴落が来た時、無理をして投資をしていた人から脱落していくからです。
政府がこうした発言をしたことで、今後は「無理のない投資」を推奨する流れが強まるかもしれません。各証券会社も、単に金額を競わせるのではなく、家計管理とセットにしたアドバイスを強化していくべきだと思います。僕たち投資家も、SNSで見かける「毎月30万積み立て!」といったキラキラした数字に惑わされない「心の強さ」を持つことが、これまで以上に求められるはずです。
投資は一生続くマラソンのようなものです。途中で息切れして倒れてしまったら、ゴールには辿り着けません。時には歩いたり、給水所で休んだりしながら、自分に合ったペースで進んでいく。それが一番の近道なんだと僕は信じています。
あなたはこの「NISA貧乏」という言葉、他人事だと感じますか?
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