気がつけば、バイトを始めて1か月くらい経った。
最初の頃は、右も左もわからなかった。
何をすればいいのかも、正直よくわからない。
ただ周りの人の動きを見て、
必死についていくだけだった。
それが最近、少しだけ変わってきた。
「次はこれをやればいいな」
そんなふうに、ほんの少しだけ先が見えるようになってきた。
小さな変化だけど、これは自分の中では結構大きい。
今月はシフトも多く、
月に120時間くらい働けそうだ。
バイトとしては、そこそこ多い方かもしれない。
でも僕にとっては、むしろありがたい。
働く時間が増えると、
生活リズムが安定するからだ。
最初の頃は、正直かなり不安定だった。
働く日数、時間が少なく。
そんな感じの生活だった。
これが意外ときつい。
人間の体は正直で、
生活リズムが崩れるとすぐに体調に影響が出る。
なんとなく体が重い。
寝る時間もバラバラ。
「あれ、なんか調子悪いな」
そんな日が増えていた。
思い返すと、自営業の頃は
生活リズムがかなり固定されていた。
17年間、両親と仕出しの仕事をしていた。
朝は決まった時間に起きて、
決まった流れで仕事をする。
休みは少なかったけれど、
生活のリズムは安定していた。
人間って、やっぱり
ある程度のリズムがあった方が楽なのかもしれない。
最近はシフトも増えてきたので、
体もそのリズムに慣れてきた。
少しずつ、健康的な生活に戻ってきた気がする。
今日は特別な出来事があったわけではない。
でも、ちょっと印象に残ったことがあった。
一緒に仕事をした先輩が、
かなり若い女の子だった。
年齢で言うと、
自分の息子と同じくらいの世代だと思う。
もしかしたら、少し上かもしれない。
もちろん仕事では、完全に先輩だ。
「ここはこうした方がいいですよ」
「次はこれお願いします」
そうやって仕事を教えてもらう。
当然、敬語で話している。
でも、ふとした瞬間に思う。
「若いな」
楽しそうに仕事をしている姿を見ると、
なんだか息子世代を見ているような気持ちになる。
かわいいという言い方が正しいのかは分からない。
でも、どこか微笑ましく感じてしまう。
これまでの人生で、
こういう経験はほとんどなかった。
僕は17年間、ずっと自営業だった。
両親と一緒に仕出しの仕事をしていたので、
いわゆる「同僚」という存在がほとんどいなかった。
家族と仕事をするのが当たり前だった。
だから今、こうしてバイトとして働きながら
年齢も立場も違う人たちと一緒に仕事をする。
それが、すごく新鮮だ。
最初は戸惑いもあった。
年下の人に仕事を教わること。
自分が新人として働くこと。
40歳になってから経験するとは、
正直思っていなかった。
でも今は、少しずつ慣れてきている。
まだ覚えることはたくさんある。
ミスをすることもある。
それでも、確実に前には進んでいる。
バイトを始めたばかりの頃は、
ただ必死だった。
でも今は、
ほんの少しだけ余裕が出てきた。
職場の人とも、少しずつ会話が増えてきた。
それだけでも、
気持ちはだいぶ違う。
40歳で新人。
ちょっと恥ずかしい気持ちもある。
でも、悪くない。
むしろ、
今まで知らなかった世界を見ている感じがする。
新しい環境。
新しい人間関係。
新しい仕事。
40歳でも、
人はまだ新しい経験ができる。
それが最近、少し嬉しい。
まだまだ覚えることは多い。
仕事も、完璧にはできていない。
それでも、
一歩ずつ慣れてきている。
焦らなくていい。
少しずつ覚えていけばいい。
そんなふうに思えるようになってきた。
明日もまた、
少しだけ仕事を覚えて帰れたらいい。
それくらいの気持ちで、
またバイトに向かおうと思う。
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