[第11話]恐怖の中で僕は買った―コロナ暴落がくれた“自分で決める力”

コロナショックの最中。

相場はまだ不安定だった。

上がったと思えば、また下がる。

ニュースは毎日、不安を煽る。

でも、ひとつだけ変わったことがあった。

僕の心だ。

あれだけ怖かったのに、

ある日、ふと思った。

「安いな」

前なら、

下がる=恐怖だった。

でもこの頃から、

下がる=チャンス

に少しずつ変わっていった。

もちろん、強がりじゃない。

不安はある。

でも、パニックではない。

ルールがあったからだ。

余裕資金でやる。

現金は半分以上残す。

つみたてNISAでの積立は止めない。

毎月33,333円。

シンプルだけど、

そのルールが僕を冷静にしてくれた。

――

とはいえ、

暴落直後にすぐ買い注文は出せなかった。

まだ経験が浅かった。

怖さは消えていなかった。

でも、相場が少しずつ戻り始める中で、

僕はある行動を始めた。

「まだコロナ前の株価に戻っていない銘柄はどれだ?」

日経平均が回復し始めても、

株価が出遅れている企業を探し始めた。

そして買い注文を出した。

オリックス

三菱UFJフィナンシャル・グループ

伊藤忠商事

KDDI

高配当株。

「安くなった優良企業を持つ」

シンプルな戦略。

でもこれは、

誰かに言われて買ったわけじゃない。

自分で考え、

自分で決め、

自分で買った。

この瞬間、

僕の中で何かが変わった。

“買う経験”を積んだ。

スキルが一段上がった感覚があった。

恐怖の中で、

初めて自分の意志で踏み出した。

そして今。

現在でもこの可愛い銘柄たちは、

ポートフォリオ全体の含み益の中心になっている。

でも一番の収穫は、

利益じゃない。

自分のルールの中で

行動できたこと。

投資で一番難しいのは、

“正しいことを、続けること”。

そしてもう一つ。

“怖い中で、決断すること”。

この経験で、

僕の投資は

「覚悟」から「習慣」に変わった。

怖くなくなったわけじゃない。

でも、

揺れなくなった。

ただ――

このときの僕は、まだ知らなかった。

順調に増え始めたとき、

人はまた別の形で揺れるということを。

市場はこれからも荒れる。

暴落もまた来る。

でも、もう知っている。

やることは同じだ。

続ける。

そして、

考えて、動く。

それだけだ。

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