投資を続けていると、時には目を疑うようなニュースが飛び込んできます。本日3月12日、本田技研工業株式会社(ホンダ)が、2026年3月期の通期連結業績予想を大幅に修正し、最大で6,900億円という巨額の最終赤字に転落する見通しであることを発表しました。
まずはニュースを簡単に整理してみますね。ホンダはこれまで進めてきた「四輪の電動化(EV)戦略」を根本から見直すことを決めました。特に北米で計画していたEV3車種の開発・発売を中止し、それに伴う設備や開発資産の「減損(将来稼げなくなった資産の価値を削ること)」などにより、莫大な損失を計上することになったのです。三部敏宏社長ら役員が報酬の自主返上を行うという異例の事態からも、今回の決断の重さが伝わってきます。
このニュースを見て、僕は「ついに現実が理想を追い越したんだな」と、大きな衝撃を受けました。世界中で「これからはEVの時代だ!」と叫ばれ、どのメーカーも急ピッチで開発を進めてきましたが、実際の市場ではハイブリッド車の根強い人気や、充電インフラの不足などから、EVの普及スピードが想定より鈍っています。
ホンダという日本を代表する大企業が、莫大な損失を覚悟で「立ち止まる」決断をした。これは、理想の旗を掲げ続けることよりも、現実の収益性や市場の声を優先した、非常に苦渋の、しかし現実的な選択だったのではないでしょうか。
僕は今、17年続けた自営業をリセットし、アルバイトをしながら人生の再スタートを切っています。生活者としてのリアルな感覚で言えば、どんなに素晴らしい夢やビジョンがあっても、手元のお金が回らなくなれば生活は立ち行きません。
自営業時代、僕も「これからはこの事業が来る!」と思い切って投資し、結果が出ずに撤退した苦い経験があります。その時のダメージは、まさに今のホンダが抱えている痛みの縮小版のようなものです。でも、傷口が広がる前に「辞める」という決断をするのは、実は進むこと以上に勇気がいること。時給をコツコツ貯めて投資をしている今の僕からすれば、ホンダがこの巨額の「授業料」を払ってでも、生き残るための方向転換をしたことは、長期的な視点で見ればむしろプラスになる可能性もあると感じています。
今後の考察ですが、ホンダは当面、需要の強いハイブリッド車のラインアップ拡充に注力するとしています。今回の赤字は一時的な「膿(うみ)出し」のような側面が強く、世界一のシェアを誇る二輪事業は依然として好調です。
株価は一時的に激しく揺れ、配当への不安も出るかもしれません。投資初心者としては、このニュースを受けて慌てて売るのではなく、「ホンダがこの痛みを乗り越えて、得意のハイブリッドや二輪でどう巻き返していくか」をじっくり見守る必要があるでしょう。
僕たちが投資をしている「資産」を守るためには、企業の派手な宣言だけでなく、こうした「不測の事態での撤退戦の鮮やかさ」にも注目してみるのがいいのかもしれませんね。
皆さんは、このホンダの「EV戦略見直し」と「巨額赤字」、今後の成長のための必要な痛みだと思いますか?それとも……。
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