【第7話】たった2時間のシフトが、いちばん勉強になった

昨日のバイトは、ちょっと不思議なシフトだった。

勤務時間は、たったの2時間。

シフト表を見たときから、ずっと謎だった。

「え、2時間だけ? なんで?」

正直、最初は少しもったいないと思っていた。

家から近いとはいえ、わざわざ2時間だけ働きに行くのか…という気持ちはあった。

でも、行ってみて理由がわかった。

その2時間は、調理講習の時間だった。

夜勤メンバーで集まり、新しいメニューを実際に自分たちで作る。

そして、自分たちで食べる。

感想を出し合って、作り方を確認して、提供の流れも覚える。

ただの“短いシフト”じゃなかった。

仕事を覚えるための、大事な2時間だった。

正直、これはかなり勉強になった。

「なるほど、こういう時間をちゃんと取るんだな」

そう思った。

普段の営業中は、とにかく目の前の仕事を回すのに必死だ。

注文が入れば作る。

片付ける。

ドリンクを出す。

部屋に行く。

また戻る。

どうしても“作業”になりやすい。

でも今回みたいに、

落ち着いた状態でみんなで新メニューを作ってみると、

「なんでこうするのか」が少し見えてくる。

作り方のコツ。

盛り付けのポイント。

どこで手間がかかるか。

どこを改善できそうか。

実際にやってみるからこそ、わかることがある。

これって、すごく大事だと思った。

しかも今回は、夜勤メンバー全員で集まった。

普段、同じ夜勤でも

シフトの関係で全員が揃うことはなかなかない。

だからこそ、こうやってみんなで顔を合わせる時間は貴重だ。

日頃あまり話せないメンバーと話す。

仕事中には聞けない意見を聞く。

「こうした方がやりやすい」

「ここはちょっと面倒」

そんな改善案も自然と出てくる。

ただ働くだけじゃなく、

職場を少しずつ良くしていく時間でもあるんだなと思った。

こういう時間って、意外と軽く見られがちかもしれない。

「2時間だけ?」「会議?」「講習?」

でも実際は、こういう時間がある職場の方が、

ちゃんと考えているんだと思う。

現場の人が集まって、

実際に作って、食べて、意見を出す。

その積み重ねが、

お客さんに出る料理や、働きやすさにつながっていくんだろう。

最初は「2時間だけか…」と思っていたシフトが、

終わってみればかなり意味のある時間だった。

働いてみないとわからないことって、本当に多い。

カラオケって、

歌って飲んで楽しんで帰る場所だと思っていた。

でも、その裏ではこうやって

新メニューを試したり、

スタッフ同士で意見を出し合ったり、

見えない準備がちゃんとある。

そういう裏側を知るたびに、

「なるほどな」と思う。

昨日の2時間は、

短かったけど、かなり濃かった。

たぶんこういう積み重ねが、

少しずつ“仕事ができる人”に近づくんだと思う。

またひとつ、勉強になった。

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